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ミドルクラスのすすめ

先日非常に魅力的なバイクの国内導入が発表になりました。アプリリアのRS660です。

 

公式プレス発表によれば、270度クランクの660㏄並列2気筒エンジンをアルミツインスパーフレームに搭載したこのブランニューマシンは、乾燥重量169㎏(装備重量183㎏)で100HPを発揮、最新の電子制御システムを装備しています。

 

中間排気量のツインエンジンというと、日本ではアップライトなポジションで汎用性の高いユーティリティーマシンという印象が高いですが、このRS660はガチのミドルスーパースポーツ。最新の電子制御技術をフューチャーしたブランニューモデルのようです。

 

現在世界の2輪メーカーが競って開発しているスーパースポーツマシンは、排気量1,000cc前後のマルチシリンダーです。200馬力を超えるとてつもないパワーを、最新の電子制御を使ってプロライダーでなくとも扱えるようにしたハイテクの塊のようなマシン達。店主もお客様のマシンを時々試乗しますが、市街地走行ではせいぜい2~3速、下手すると1速で走ることさえあります。それぐらい今どきのスーパースポーツはハイパフォーマンス。もはやその絶対性能を体感したかったら、サーキットに行くしかありません。(データロガーで見るとサーキットを走ってもなかなかスロットル全開になってませんが)

 

こういったスーパースポーツマシンを所有する喜びや優越感は否定しませんが、もう少しアンダーパワーのマシンでエンジンを回して走る楽しさも知ってもらえたらなぁと思うのです。400や250といったミドルクラスを試乗すると、軽くて思う存分エンジンを回せる楽しさに思わず頬が緩みます。

 

600㏄前後のミドルスポーツは、このイージーさと非日常性がぎりぎりバランスするカテゴリーですが、RS660の他にもトライアンフのトライデント660や、ホンダCBR650Rなど実は魅力的なマシンが数多くラインアップされています。

 

店主個人的にはも少しアンダーパワーでもいいので、軽量コンパクトであれば言うことありません。大排気量マシンは走り出してしまえば豊かなトルクと車重で乗り心地もよく楽ちんなんですが、エンジンを切って押して歩くのが『も~いや!』っていつも思うんですよね。